
腕の筋肉といえば、一般的には力こぶを形作る上腕二頭筋が広く知られています。
しかし、腕をバランスよく鍛えようとするならば、力こぶを上に向けた際に地面の側に位置する上腕三頭筋も忘れてはなりません。
男性は特に太くたくましい腕を目指す人が多いため上腕三頭筋のトレーニングは欠かすことができません。
今回は、そんな上腕三頭筋を効果的に鍛える筋トレ種目「ディップス」をご紹介します。
やり方や効果・フォームなどを詳しく紹介するので是非読んでみてください。
それでは早速行きましょう。
筋トレするなら知っておきたいトレーニング「ディップス」とは?
出典:https://www.muscleandfitness.com/workouts/workout-tips/5-reasons-you-should-be-doing-dips
上腕三頭筋を鍛えるトレーニングとしては、ダンベルなどを使用するトライセプスエクステンションや、ケーブルマシンを使用するプッシュダウンが挙げられます。
これらは器具によって負荷をかけて行いますが、自分の体重、いわゆる自重で簡単にできる方法があることをご存じですか?
それが、ディップスと呼ばれる上腕三頭筋のトレーニングです。やり方によっては大胸筋や、肩の筋肉にも多くの刺激を与えることができます。
ディップスの正しいやり方とフォームをマスターしよう!
出典:http://www.airyourself.com/2013/03/workout-guide-dip-exercise.html
ディップスは、リバースプッシュアップと呼ばれるトレーニングの一形態です。
腕立て伏せが、体を寝かせて胸を下に向けた状態で腕の曲げ伸ばしをするのに対して、リバースプッシュアップは胸を上に向けて腕を後ろ手にまわし、腕立て伏せと同様の動きをします。
これを由来として、腕立て伏せの別名「プッシュアップ」に、「逆」を意味する「リバース」が付けられた名前で呼ばれているのです。
腕立て伏せおよびリバースプッシュアップは、手および足が地面に接した状態で行われます。
それに対して、ディップスは左右の腕の外側に手の置き場を設け、そこに手をついて体重をかけることで体を持ち上げ、足を浮かせて腕の曲げ伸ばしを行うという違いがあります。
どうせやるなら専用器具で!ディップスバーの使い方
出典:https://it.pinterest.com/pin/115475177927244977/
ディップスを効果的に行うには、専用器具であるディップスバーの利用がすすめられます。
ディップスバーは、左右の腕の外側の位置に、2本のバーが地面と平行になるように同じ方向に伸びており、体重をかけても倒れないように安定が保たれている器具です。
使い方はとても簡単で、2本のバーを左右それぞれの手でつかみ、ひじが手より上に位置するように体を持ち上げて足を浮かせ、腕の曲げ伸ばしを行います。
このとき、足はひざを曲げ、交差させるのが一般的です。
上体の傾く角度を変えることで、負荷がかかる位置を調整できるので、上腕三頭筋のみならず、大胸筋を鍛えることもできます。
自宅でもできるおすすめディップス器具
自宅でディップスがやりたいと思った方にはオススメのディップス器具があります。
家でディップスをやる場合はいわゆるディップスバーを購入すると自宅でも簡単にできますが、せっかくなら懸垂や腹筋なんかもやりたくありせんか?
そんな人にオススメなのがこのディップスや懸垂などができる万能器具です。
これは器具自体は大きいですが、自宅でも簡単にディップスが行えます。そのほかにも懸垂(チンニング)、腹筋などすぐにできます。
興味のある人はぜひチェックしてください。
ディップスだけやりたい人はこちらのディップスバーをどうぞ
ベンチ台でもディップスができる!?
出典:http://hiitacademy.com/hiit-exercise-how-to-do-dips/
ディップスは、スポーツジムなどにある高さ40cmほどのベンチ台を使って行うこともできます。
通称「ベンチディップス」と呼ばれる方法で、上体を起こして後ろ手になるよう腕を背中側にまわし、背中の後ろに置いたベンチ台に両手をついて、腕の上げ伸ばしを行います。
ディップスバーを用いるときとは異なり、足は床についた状態となるため、かけられる負荷には限界があります。
また、上体の傾く角度を変えても、大胸筋に刺激を与えることはあまりできません。
それでも、ベンチ台の代わりに椅子やテーブルなどで代用することができるため、スポーツジムなど限られた場所にしかないディップスバーを用いるやり方よりも、手軽にできるというメリットがあります。
自宅でベンチディップスがやりたい方はこれがオススメ!
ディップスを行ううえでポイントとなるのは…
出典:https://www.muscleandfitness.com/workouts/chest-exercises/massive-pecs-one-move
ディップスを行ううえでの一番のポイントとなるのは、どの筋肉に負荷がかかっているかを意識しながら行うことです。
ただやみくもに、惰性のように腕の曲げ伸ばしをしているだけでは、まったくの無駄とはいえないまでも、優れたトレーニング法であるディップスの本来の効果が半減してしまいます。
これを忘れないことは、些細なことに思えるかもしれませんが、ディップスに限らず、実はトレーニングの肝要ともいえるのです。
これだけは知っておきたい!ディップスの注意点
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ディップスを行ううえでの注意点として挙げられるのが、上体をあまり動かさないようにすることです。
大胸筋や上腕三頭筋など、鍛えたいと思いターゲットとしている筋肉に負荷がかかるような角度に上体を傾けても、何度か腕を曲げ伸ばししているうちに上体が動くと、負荷がかかる筋肉が変わってしまいます。
その結果、せっかくディップスを行っても、期待される効果が得られないと感じることになりかねません。
上体はスタートのときの角度を保つようにしましょう。
正しいやり方・効果・フォームを意識して、ディップスを続けよう!
ディップスバーでもベンチ台でも、腕立て伏せの逆向きになって腕の曲げ伸ばしを行うディップスのやり方について、ご理解いただけたでしょうか。
どの筋肉に負荷がかかって効果が得られるのかを意識しながら、上体をなるべく動かさない正しいフォームで継続すれば、きっと筋肉が鍛えられているのを実感できるはずです。
そして、ディップスは上腕三頭筋に聞かせようとして深く肘を曲げすぎる人がたまにいますが、それは肩を痛める原因になりかねないので、ディップスの肘を曲げる角度は90度程度にしましょう。